地魚BANKの「うお旅」企画、初開催! 漁業体験モニターツアー「ブラ船越」に参加しました

最終更新: 2019年12月10日

漁師町をブラ歩き。代々続く営みに触れ、おばあちゃんとのおしゃべりも


地魚BANKが初開催した、漁業体験モニターツアー「ブラ船越」。

10月というのに汗ばむ陽気となった中、参加してきました!

うまい魚を食べるだけじゃなく、魚が獲れる海のこと、漁師の営みのことを、消費者のみんなにも体感してほしい。そんな思いから生まれた「うお旅」企画の第一弾です。



インバウンドの需要を意識して、九州大学大学院の清野聡子准教授(工学研究院環境社会部門)とともにアジアや中東出身の留学生たちも参加。総勢15人で、糸島市内でももっとも活気ある漁港の一つ船越漁港と、漁師町をゆっくり散策しました。



集落ぶら歩きのガイドは、糸島の歴史研究家として引っ張りだこの有田和樹さん(レストラン「古材の森」ディレクター)です。

「集落を通り抜けるこの道、見てください。海がある方に向かって斜めに下がっていますね。実は昔、この辺りは砂浜だったんです」

「これは『西川井戸』といって、江戸時代から使われていた大事な井戸なんです。まだ現役で使われていますね」

有田さんの話は、「ヘェ~!」と唸ってしまうネタばかり。糸島に住んでいて〝船越産〟の魚をよく口にする私でも、漁師町をゆっくり歩く機会はなかなかありません。昔話を聞きながら歩くと、同じ景色も違って見えて、すっかり「プチ旅気分」になります。


漁師町にある「引津神社」も参拝。

ずいぶんと急な階段を登った頂上に境内があり、清野先生によると、「万が一、津波が来るような場合の避難所も兼ねていたんでしょうね」とのこと。なるほど、なるほど。


「引津」という言葉は、潮の流れの影響によってできた洲のような長い砂浜のことだったそうです。

「船越」は、風が強いときに漁船を守るため、その洲の東側から西側へ船を運んで避難させる、つまり、「洲を船が越す」という意味がもともとあるそうです。


有田さん、本当になんでも知っていて、びっくり。


留学生と地元のおばあちゃんとのおしゃべりも、笑顔いっぱい。


畑の一角に植えられた「イヌツゲ」。実は、船越の伝統漁に欠かせない貴重なもので、毎年2月に解禁されるコウイカ漁では、漁場に沈める仕掛けのイカカゴにイヌツゲの束を取り付けておきます。すると、イヌツゲに卵を産みつけにきたコウイカが、カゴに入るのです。


人工のシバを毎年繰り返して使う漁の方法もありますが、その場合、漁期が終わって仕掛けを片付ける際、人工シバに着いた卵は陸上で洗い流すことになり、海に返ることはありません。

植物のイヌツゲを漁に使うことで、そのままツゲを海中に残し、コウイカの卵が自然に孵化して資源回復できるよう、船越漁港では、山や畑で漁師自らイヌツゲを植えて育てることをしてきたそうです。

そりゃ、人工芝を使った方が経費も労力も時間も、すべて楽なのはたやすく想像できますね。それにもかかわらず、ずっとこの漁法を続けてきたことは、地魚BANKの活動を通して、ぜひともいろいろな人に知ってもらいたいと思いました!


漁師の技!天然真鯛の神経締め。

「うまい魚」の秘訣を見学


船越漁港に戻った私たちを待っていてくれたのは、地元漁師の中西圭一郎さん。

天然真鯛の水揚げ日本一の糸島市。当日も、中西さんが水槽からざぱっと揚げてくれたのは、大きな天然真鯛でした。

神経締めした魚は、鮮度が3日間ほどは非常にいい状態でキープできるとのこと。


「じゃ、始めますよ」。中西さんは、ワイヤー1本で、ぐいっ!!!